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お気に入りの馬列伝

アドマイヤグルーヴ

 稀代の名牝エアグルーヴの初仔としてデビューから注目を集め、それに応えるかのように桜花賞まで牡馬相手に3連勝で駒を進める。
 桜花賞ではスタートで2馬身も出遅れ、直線猛追するも3着に敗れる。1着にはスティルインラヴ。そう、あの牝馬3冠馬スティルインラヴだ。
 牝馬クラシック2戦目のオークスでは気性難が出てしまい、スタートは出遅れ、道中そのままかかりっぱなしで4角では最後方、ここからスパートするがさすがに掲示板すら届かない7着に終わる。この時、スティルインラヴは直線楽々と抜け出して圧勝。
 秋になり、スティルインラヴと同じくローズSに出走、徹底的にスティルインラヴをマークして初の勝利をもぎ取る。実はここが初重賞。
 続けて牝馬クラシック最終戦の秋華賞でもスティルインラヴをマークするかのように同じ後方からレースを進める。が、ライバルも黙ってはいない。早仕掛け気味に抜け出すとアドマイヤグルーヴを寄せ付けない1馬身のリードを保ったままゴールされてしまう。常にクラシックでは1番人気となっていたアドマイヤグルーヴを迎え撃ち、スティルインラヴはメジロラモーヌ以来の牝馬3冠を達成。
 しかしここでは終わらない。古馬を交えたエリザベス女王杯でさらに激突。ローズバド、レディパステル、ダイヤモンドビコーなどの古馬女傑を退け、アドマイヤグルーヴとスティルインラヴの一騎打ちは、ついにアドマイヤグルーヴがハナ差でステイルインラヴを抑え、G1馬に輝く。
 年が明けて古馬になり、復帰は母と同じく大阪杯から駒を進める。が、牡馬に揉まれて7着、続く金鯱賞でも5着に敗れる。牡馬の一線級とは苦しいと見て牝馬限定のマーメイドSに出走し、ここは楽勝。
 秋になり、京都大賞典に出走。直線はさすがに苦しく4着となるが、母に続けと天皇賞秋に出走。9番人気まで人気を落とすも3着に入り、母の面目は保つ。
 そして中1週でエリザベス女王杯に出走。伸び悩む3冠牝馬スティルインラヴを尻目に、エリザベス女王杯を連覇する。
 明け5歳となったアドマイヤグルーヴ。緒戦は大阪杯に出走。後方からレースを進め、4着に敗れ去るも果敢に天皇賞春に挑戦するが小雨の影響か11着、続けて金鯱賞に出走し、タップダンスシチーを追いかけるが影も踏めない4着となる。春の締めくくりは宝塚記念に出走し、最後方から追い込むも8着となる。やはり牡馬の壁は厚いように見えるが、宝塚記念を勝ったのは1歳下のスイープトウショウ。負けられない。
 5歳秋の初戦はぶっつけ天皇賞秋。武豊JKはリンカーン騎乗のため初めて武豊JK以外の上村JKを鞍上に乗せるが、極端な上がり勝負(自身の上がり3Fは33.3を計時したにも関わらず)に泣いて17着に敗れる。昨年と同様、中1週で迎えるエリザベス女王杯は中団から伸びるも4角で突き放した2着オースミハルカに肉薄するのがやっとの3着となる。そしてラストランは暮れの阪神牝馬S、マイルG1を2勝、秋華賞2着、マイルCS3着という実績で来た名マイラー(1番人気)ラインクラフトを4角で捕まえて競り落とし、引退レースを勝利で飾った。ラインクラフトに完勝するというのは偉大と言っていい。この年の牝馬はレベルが高く、シーザリオやデアリングハートが軒並み牡馬を蹴散らしていた世代だった。
 スティルインラヴ3冠世代のスーパーエリート。成長してのちエリザベス女王杯を連覇し、名牝エアグルーヴの血をさらに世に知らしめた。

デュランダル

 3歳秋の3連勝最後のレース、白秋Sを見て好きになった馬。とにかく一瞬の切れ味なら誰にも負けない。
 5戦4勝の戦績で3歳秋にマイルCSへ登場するもまだ条件戦を抜けたばかりで重賞経験も無く、加えて主戦の武豊JKはモノポライザーに乗ってしまい、7番人気10着の大敗を喫する。もちろんこの時点で本命に推している俺。
 3歳冬から4歳夏、まだ適正距離を分かっていなかったようで1800mのレースなども選ばれ、不遇の時代。
 そして迎えた秋、テンシノキセキ・ビリーヴの3着となったセントウルSから駒を進めたスプリンターズSで見事に戴冠。当時スプリント最強を誇ったビリーヴを下しての戴冠に、感激したものだ。このセントウルS・スプリンターズSから乗っている池添JKが、今後デュランダルの主戦騎手となる。
 勢いに乗って挑んだマイルCSを、スプリンターズSがフロック視されたのか変わらず5番人気で出走し、直線最後方からのごぼう抜きで見事に戴冠。この2勝で2003年最優秀スプリンターに選出される。
 明けて5歳となったデュランダル。年明け初戦はいきなりG1の高松宮記念に出走。中京の短い直線を4角大外最後方から追い込むもサニングデールの2着となる。爪に不安を発症し、春は全休。
 休養明け5歳秋の初戦もいきなりG1のスプリンターズSで連覇を狙うが、不良馬場もあってカルストンライトオの2着となる。そして3度目のマイルCSをまったく危なげないレースで制し、暮れの香港マイルにも出走するが不調で5着となる。そのまま2年連続の最優秀スプリンターに選出された。
 明けて6歳のデュランダル。またしても爪の不安から春を全休し、秋初戦は同様にスプリンターズS。香港のデビュー17連勝の記録を持つ英雄、サイレントウィットネスに惜しくも届かず2着。生涯最速の上がり3F32.7を計時し、デュランダルここにありを印象付けた。
 これほど活躍した純粋なスプリンターというのはそうそう見ることはない。私の知っている中ではサクラバクシンオーぐらいだろうか。僅か1ハロンで全馬ごぼう抜きにする猛烈な末脚。デュランダルの軌跡は短距離界に一時代を作ったのだった。

マンハッタンカフェ

 なんとなく走り方と馬体が好きな馬だったが、菊花賞の勝ちっぷりはまさしくステイヤーのそれであり、惚れた。脚が長い風格のある馬体から繰り出される伸びのある大きなストライドは実に美しい。
 戦績を紐解いてみると、なんと弥生賞でアグネスタキオンと対決していた。当時のアグネスタキオンは、後にジャパンカップでテイエムオペラオーを撃破するダービー馬ジャングルポケットや、レコードを4つも持っているJCDホースクロフネも相手にしなかった完全無欠の皐月賞馬。当然、弥生賞ではアグネスタキオンの遥か後方で掲示板に載るのがやっと。その後、体の弱さが出て調整に失敗し、条件戦を惨敗して3歳の春を終える。
 休養後の夏は長距離の条件戦を選んで勝っていき、セントライト記念で4着となるが菊花賞に挑戦。展開の利があったとは言え、圧勝で菊を制する。そして、その勢いで有馬記念に出走し、展開の利無しにテイエムオペラオー・メイショウドトウらをぶった斬る。
 年が明けて日経賞に出走するが、不良馬場のせいなのかどうかは解からないが狂牛病みたいに腰をガクガク揺らせながら走って8頭立てで掲示板を外す大惨敗。しかし、春の天皇賞では阪神大賞典でダービー馬ジャングルポケットを下して連勝していたナリタトップロードとのステイヤー頂上決戦を4角のグッドラックでもぎ取る。
 サンデーサイレンスの死去により、サンデーサイレンス産駒に凱旋門賞の勲章が欲しい社台グループの思惑で、サンデーサイレンス産駒現役最強のマンハッタンカフェが凱旋門賞へ挑戦。このニュースを聞いた時から「マンハッタンカフェは欧州向きの馬じゃない。故障してしまう。止めて欲しい。」と言っていたのだが、そんな願いは空しく……予想通りに凱旋門賞レース中に屈腱炎を発症して帰国、種牡馬入りすることになる。

エアシャカール

 3コーナー手前からの強引とも言える捲くりで、フラつきながら2着に食い込んだ弥生賞で惚れた。後々調べてみればお気に入りだったエアデジャヴーの弟ではないか。この馬は一生追いかけたいと思った。
 フサイチゼノン事件が勃発し、ラガーレグルスがゲートで落馬というライバル関係にも恵まれた皐月賞では、弥生賞と同じ3コーナーからの強引なマクリでダイタクリーヴァをものともせず快勝。しかしダービーで、ダービー初制覇を悲願とする河内JK駆るアグネスフライトに7cmのハナ差で惜敗。
 秋緒戦はまたしても直線ヨレヨレの競馬で3着も、菊花賞では武豊の超好騎乗で2冠達成。菊の走りから見て、エアシャカールに長距離は不向き。ジャパンカップは大幅な体重減で惨敗。
 新世紀の春、大阪杯で天下無双のテイエムオペラオーを外からマクって差し切るも思わぬ伏兵に2着。天皇賞春は距離適性が無く惨敗。続く宝塚記念も、オペラオー・ドトウら前に蚊帳の外状態。
 その秋は肺を患って休養。その年の3歳であるタキオン世代(ジャングルポケット・クロフネ・マンハッタンカフェ)がテイエムオペラオー・ウイングアローら君臨していた古馬勢を次々と撃破し、弱い世代のレッテルを貼られる。
 明け5歳となって、大阪杯、金鯱賞、宝塚記念と中距離路線を歩むが、強い心肺機能によるロングスパートはもはや使えず、1歳下のタキオン世代(サンライズペガサス・ツルマルボーイ・ダンツフレーム)に苦渋を舐める。秋になって天皇賞秋にぶっつけで出走するが、やはり掲示板は確保出来るものの、どうしても勝てない辛酸の日々。
 病に冒されし皇帝。
 クラシック2冠+ダービー2着の準3冠は確かに評価され、シンジケートが組まれて種牡馬入りするやいなや、激しい気性が災いして怪我を負い予後不良と診断され、わずか6歳でその生涯を閉じた。種付けした牝馬は11頭、無事に2歳まで成長したサラブレッドはたったの4頭。シャカールの子は夢を紡げるのだろうか。

ナリタトップロード

 この辺りから「飛びが大きい」と言われるロングストライドの馬が好きになる傾向。
 若き渡辺JKを鞍上に乗せながら弥生賞でアドマイヤベガを下し、クラシックの中心に見据えられた皐月賞ではズブズブの不良馬場に泣き、続くダービーでも武豊JKの好騎乗の前に敗北。
 しかし菊花賞では4角からスパートをかける積極的な騎乗でついに戴冠。有馬記念に挑戦するも中山の馬場はやはり合わないらしく惨敗。この時の勝ち馬はグラスワンダー。
 その後、5歳6歳とテイエムオペラオー・ラスカルスズカ・メイショウドトウと共に中長距離路線を歩むが、テイエムオペラオーと走った時は息が合うのだがそれ以外はてんでダメ。人気にはなるのだが悲しき斬られ役を演じつづけることになる。
 テイエムオペラオーとメイショウドトウがターフを去って、ジャングルポケットとマンハッタンカフェを迎え撃つことになった阪神大賞典で、世紀を越えた最強馬テイエムオペラオー世代の意地を見せてジャングルポケットを下し、ファンを沸かせ泣かせた。
 しかし、天皇賞春でマンハッタンカフェ・ジャングルポケットの前に3着に敗れ去り、天皇賞春3年連続3着の偉業を成し遂げる。もうベタ惚れ。

スペシャルウィーク

 不運に泣かされた世代最強馬(だと思う)ダンスインザダークと重ねて見てしまううちに好きになってしまった。
 弥生賞でもう届かないと思われたセイウンスカイ5馬身の独走を直線だけでなんなく差し切り、一躍クラシックの本命となる。皐月賞では道悪と超スローペースの多頭数、先行有利の最内良芝(仮サク外し)で3着と届かなかったが、ダービーでは4角から豪快にブッちぎる圧勝で武豊にダービー初制覇を贈る。
 4歳秋シーズンは菊トライアルこそ勝利するが、菊・JCとも1番人気ながら無冠に終わる。
 5歳春になって長距離のスペシャリスト、メジロブライトを阪神大賞典と天皇賞春で2度完封するも、宝塚記念で怪物グラスワンダーの後塵を拝す。
 5歳秋には、京都大賞典で惨敗したかと思えば、天皇賞を最後方から直線一気のコースレコードで完勝。凱旋門賞馬モンジューや英ダービー馬ハイライズを招待した近年稀に見る高レベルのジャパンカップも横綱相撲で圧勝。しかし、3連戦の最終戦となる有馬記念でまたしてもグラスワンダーに、わずか4cmのハナ差で惜敗。歴史に残る名勝負を演じ続けたスペシャルウィークの競走馬生活はここで幕を閉じる。

エアデジャヴー

 見せ場はやはり4歳春のクラシック。1勝馬ながら、桜花賞とオークスの末脚は驚異的だった。秋には、まだまだ2勝なのに秋華賞では1番人気に推される通り、人気は高くなる。
 しかし、秋華賞でファレノプシスに完封されて以来、ダート・地方・オープンハンデと反省ロードを渡り歩く不遇の日々を歩み、そのまま引退。

メジロブライト

 父メジロライアンの血を完全に受け継ぐ。
 大いに期待されながらもクラシックではついに無冠。やはり「カエルの子はカエルなのか?」と、思ったら4連勝で天皇賞馬に。父を完全に越えたと思ったら、宝塚記念でゲートで鼻血を出してしまい惨敗。その後、京都大賞典では4歳のセイウンスカイに逃げきられ、最強世代と言われる1歳下の世代(スペシャルウィーク・グラスワンダー)に惜敗の日々が続く。やはり、カエルの子はカエル。

エアグルーヴ

 オークスでは、「強すぎる……」と思っていただけだったが、あの秋華賞で惚れた(笑)
 とりあえず、カメラはいいけどフラッシュはやめとけって感じ。
 天皇賞秋を勝ち、敢然と歴史に名を残す名牝となり、1997年度代表馬にも選ばれた。ジャパンカップを2年連続で2着と、牝馬とは思えない。
 4歳時のあの秋華賞と落鉄した有馬記念以外、3着を外した事が無く、牝馬ながら2年間も古馬戦線の頂点に立ち続けた稀代の名牝。

ダンスインザダーク

 2歳(当時の年齢表記で3歳)の頃から「3冠確実」と初めて思った馬。だが、皐月賞は熱発で回避、ダービーはフサイチコンコルドに出し抜けをくらい2着と春は無冠。しかし、秋の菊花賞を直線ゴボウ抜きで制し、ようやくG1馬となった直後、故障で引退。菊花賞時の上がり3F33秒の末脚は、3000mのレースで出るタイムではなく、本当に驚異的だった。馬群を縫うようにして、まさに飛んできた。

スーパークリーク

 競馬ゲーム「ダービースタオリン」で、知った名馬。地方の両雄オグリキャップ、イナリワンとともに3強時代を築く。
 ダビスタでは、先行策から4角で先頭に進出し、そのまま後方からの差し馬を迎え撃つ横綱走法を定着させた。勝負根性や一瞬の脚など関係なく、自分でレースを進め、作り、馬の能力だけで勝負する王者の走法。

ナイスネイチャ

 俺が競馬を知り始めた頃に知った馬。有馬記念3年連続3着の輝かしい記録が、俺の胸を打つ(笑)

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Document Write by iszark. Last Update, 2005-12-06.
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